小学校2・3年生位になるとなると、中学受験をすることをはっきり決めている人も、どうしようか迷っている人も塾を意識してくるころだと思います。
同学年での立ち位置を知るために、塾主催の模試を受けてみようかと思っても、テストも種類があって、どれを受ければよいのか良くわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
四谷大塚・全国統一小学生テスト(無料)
一番ポピュラーで受ける人数が多いのが、四谷大塚主催の『全国統一小学生テスト(無料)』です。
広告もよく目にしますし、四谷大塚の校舎でなくても早稲アカなどでも受験できます。
年に2回開催され、費用は無料です。
会場となる校舎が自宅近くにある場合も多く、比較的気軽に受けることができるテストだと思います。
試験範囲
- 小学1・2・3年生ー算・国
- 小学4・5・6年生ー算・国・理・社
会場
- 四谷大塚直営教室
- 四谷大塚YTnet提携塾
- 四谷大塚NET加盟塾
- 公認会場塾
問題は、算数なら基本的な計算問題から応用問題まで、満遍なく出題されています。
国語は、学校のカラーテストと違って、かなりの長文ですから、読書習慣のあるお子さんだと長くは感じないかもしれませんが、あまり読書をしないお子さんなら、時間内に読み切れないかもしれません。
四谷大塚の公式サイトに過去問が載っています。
詳しい内容については、公式ホームページにてご確認ください。
模試の当日、子どもが模試を受けている間に、塾が主催する父母会があることが多いようです。
過去に子ども達が、四谷大塚の模試を受けた後、会場となった校舎で解説授業を受けることができました。
先生方は一生懸命授業を盛り上げてくださっていました。
また、テスト後の個別面談では、現状での課題を丁寧にアドバイスいただけました。
親と子にとっても、実際の塾の雰囲気を知ることができる機会でもあると思います。
もちろん、入塾テストも兼ねているので、成績によってはそのまま入塾することもできるようです。
サピックス・組み分けテスト・実力診断サピックスオープン(有料)
既にサピックスに入る予定であったり、低学年もしくは小学校入学前から様々な勉強をされていたお子さんなら、力試しのつもりで受けてみると良いのが、サピックスの外部生も受けられるテストです。
サピックスで「組み分けテスト」や「実力診断サピックスオープン」と呼ばれるものは、内部生も範囲のない実力テストとして受けるものです。
受験料(3,300円)(2023年5月1日当時)
四谷大塚の全国統一テストに比べると、かなり問題は難しいと思います。
おそらく学校では習ったことがないような、その場で考える(思考力が要求される)問題が多いです。
よく言われるのは、偏差値でいうと平均的な層で、四谷大塚のテストに比べて10くらい低くなると言われています。
偏差値は、受験する母集団を元に計算されるのですが、サピックスのテストを受ける層は、中学受験生のなかでも比較的上位層だと言われているからです。
小学3年の秋に受ける新4年生のサピックス入室テストに関しては、過去の記事に詳しく載せています。
低学年時のテストの結果で中学受験の結果は予想できない
各塾の模試を受けることで、今の立ち位置がよくわかると思いますが、3年生くらいまでの結果で6年までの成績は、良くも悪くも予想できないと思います。
5年の後半の成績がある程度、中学受験の結果と相関性があると言われています。
小6になってもサピックスの保護者会で、テストに一喜一憂しないでくださいと言われるくらいなので、親はどうしてもテストの結果に一喜一憂してしまうことが多いと思います。
しかし、低学年の時の成績で有頂天になっても仕方ないし、成績が振るわなくても入塾までに努力すれば、ある程度挽回もできる時期だと思います。
算数・国語 テストの結果が返ってきたらやること
中学受験を終えて思うのは、テストで課題を見つけることが大事だなということです。
偏差値にどうしても親は引っ張られてしまうのですが、計算力は揺らぎないか、漢字や語句は大丈夫か、どこで点を落としているか精査した方がいいと思います。
低学年だからこそ5・6年に向けて難しい問題を解いていく土台となる基礎をしっかりと固めることができる時期だと思います。
テストの結果が悪かった場合の教科別対策について
算数の成績が良くなかった場合
低学年のうちは、計算力が足りなくて点数に結びつかないというケースが多いと思います。
実際にうちの子供たちが使っていた、陰山先生の1年から6年までの計算を一冊にまとめた『計算プリント』という問題集は、百ます計算も入っています。
何枚もコピーして取り組みました。
過去にカリスマ家庭教師の安波京子先生もおすすめしていたテキストです。
コピーが大変という方は、こちらの百ます計算だけの問題集を一冊やるとかなり計算力がつきます。
百ます計算は、きちんと時間を測って、だんだんと解くスピードを速めていくのが、飽きないで続けられるコツです。
陰山英男モデルの時計は、6年で御三家を含む過去問を解く際にも使いました。
宿題などには、普段からシンプルなタイマーも便利に使っていました。
小学1・2年生くらいで計算に不安があるなら、基本に戻って足し算・引き算からしっかり取り組むことも大事です。
国語の成績が良くなかった場合
国語の長文が読み切れなかった場合は、好きな本で良いので活字に慣れることが大事かなと思います。
144冊の厳選した本が掲載されている『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』で、興味のありそうな良書を選んであげるのも良いと思います。
AERA with Kids の子供向けおすすめ本の特集の際は、必ず手に取っていました。
過去に実際に読んで良かった本のおすすめを記事にしているので、良かったら参考にしてください。
もし漢字で失点しているならば、とてももったいないですよね。
特に2年生からの漢字は、1年生に比べて画数も多いですし、かなり難しくなります。
下村式の『漢字練習ノート』は、書き順を口で唱えながら覚えるので、結構頭に入るようです。
テストの成績が良かった場合
成績が良かった場合は、今までの勉強が順調であるという証だと思います。
または、かなりポテンシャルが大きいと言えますよね。
ただ、これから入塾してくるお友達も同レベル同士で戦うことになりますので、余裕があればもう一歩進んだ学習もおすすめです。
算数の先取りについて記事にしていますので、興味のある方は参考になさってください。
理科社会について、入塾前にやっておきたい学習についてはこちらからどうぞ
まとめ
塾に入ると、毎週新しい単元を習っていきます。
しかもどんどん難しくなるので、カリキュラムについていくのに必死で、5年6年と益々負荷が大きくなっていきます。
そんな中で、例えば計算力を鍛えるといったことに時間を割くことが本当に難しくなります。
もちろん、『基礎力トレーニング』のような課題は出ますが、塾で計算の方法や工夫といったことも習いません。
低学年のうちなら、自宅でじっくり学習の基礎や読書といったことに余裕をもって取り組めるので、テストで成績が悪かったら、チャンスだと思って一つ一つ潰していってほしいなと思います。